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2月8日、ジュビリー・サウスに参加しているLATINDADD、ZIMCOD、そしてCADTMなどの債務問題を取り組んでいる団体は丸一日をかけて、「債務問題の取り組みと国際金融システムの転換」をテーマとしたフォーラムを開催しました。アフリカ、中南米の取り組みの報告とそれに基づいた議論が、断続的に行われました。ここでは、午後の報告と議論を紹介します。
Hugo Arias (Latindadd、エクアドル)
貧困問題は債務問題に起因するもので、北と南の政治的な関係を反映している。「富」は毎年、南から北へ数十万ドルが流れ続けている。中南米やアフリカに対する搾取を止めなければならない。中南米は債務問題が起きる前は、植民地支配との長い闘いが続いていた。不公平貿易に債務問題が加わってきた。
エクアドルの社会運動はヨーロッパと闘ってきたが、その中でジュビリー2000が作られた。その中で、債務に関する監査を行うコンセンサスが作られてきた。コレア大統領は公式に債務監査委員会を設立し、そこに市民社会、社会運動、ヨーロッパなどからもエリック・トゥサンをはじめ、ドイツや南米の各団体の人々が委員として参加することになった。こうして国際的な委員会ができて、一年ほどの作業を行った。
監査委員会は国際民間銀行を含めた金融機関による債務の監査を行い、政府の債務の80%が不公正債務であることがわかった。現在の憲法には、無債務に関する条項がある。この監査は、中南米諸国を多いに助けることになった。債務返済は政府予算の40%から18%にまで減り、インフラへの投資は以前よりも7%増加した。エクアドルでは10%以上増えている。大統領はいまも世銀/IMF、中南米銀行に対して、債務問題でたたかっている。監査が終わったら、今度はパリクラブを対象とする。ブラジル、パラグアイ、ボリビアなどでは、監査は成功したが、これは国際的な支援があったからだ。
Dakarayi Matanga (Zimcodd、ジンバブウェ)
ジンバブウェはいま、政治的な移行期にある。2010年にムガベとツバンギライの連合政府による権力共有の状態になった。そうなる前は10年以上にわたって政治危機にあった。かつてはバブル的な状況だったが、それが債務の重圧に苦しめられるようになった。
ジンバブウェの債務は三つに分類できる。一つ目は植民地時代の債務、二つ目はアパルトヘイト債務、これは南アフリカによる不安定化工作によるもので、三つ目は世銀/IMFによる構造調整策によるもの。現在の債務はこれらの複合的な性格を持っている。2010年の対外債務と国内債務をあわせた額は、歳入よりも遥かに多く、返済することは不可能だ。現在は政治的社会的経済的問題を抱えている。政府は新たにIMFから金を借りた。債務はさらに複合的になっている。
最近、ダイアモンド鉱脈が発見され、政府は世界のダイアの25%を産出しようとしている。しかし、HIPCの枠組みでは、この鉱物資源による収入は計算に含まれていない。
いずれにしても、われわれはこのような債務返済の枠組みには同意しない。
植民地時代の債務とアパルトヘイト時代の債務については、監査の対象になる。2003年には債務をリセットしたが、その結果、予算の40%を社会支出にまわすことができた。政府はIMFから130万ドルを借り、HIV/AIDSやARVに120万ドルを回している。私たちは債務返済に反対して運動している。借款することに関する法律を変えるための圧力を政府にかけようとしている。2009年に債務を担当していた政府の部署は二つになり、一つは大統領、もう一つは財務大臣になった。
ブラジル
ブラジルには債務監査に関する公式の組織がある。2000年に三つの団体が債務の監査をするために作業を開始し、不公正債務に関する文書を作った。2008年に政府はこの計画をスタートした。この文書は保守的な政治家によって作られたものだったが、何が起きていたのかを明らかにした。2010年に不公正債務についての調査を行い、12月25日に債務を終わらせるためのキャンペーンが始まった。この文書は、そのために利用されている。2000年から債務問題が、エクアドル、ブラジル、パラグアイなどで取り扱われるようになり、アルゼンチンでは議会内に委員会が設置された。
債務の帳消しは、資本主義の枠組みの中では実現しないと考えている。
Eric Toussaint (CADTM Belgique)
ギリシャでの動きについて中心に話したい。
この二年間、アメリカ、EUなどの北の国で債務が大きな問題になっている。例えば日本の債務はGDPの200%だ。アルゼンチンの債務はGDPの20%でしかなかった。北の諸国のほとんどが、債務を負っている。
ギリシャでは、公的債務は3000億億ユーロ(4000億ドル)だったが、アフリカの債務額はそれよりもはるかに少ない。ギリシャでは2010年、南の諸国のように、構造調整策が導入された。賃金がカットされ、民営化が行われ、増税され、国が投資家に開放された。構造調整策のもとでギリシャは、IMFから公務員の賃金を25%カットするように求められた。ギリシャは、エクアドルやパラグアイと同じようになった。この国はEUの中で、1967年から74年まで、アルゼンチンと同様に独裁政権下にあった。この独裁政権が債務を4倍に増やした。
ギリシャは2004年にオリンピックを行ったが、これは投資家には絶好の機会だった。1997年にオリンピックのコストは150億ドルだったのが、2004年にはその30倍の200億ドルになった。多国籍の巨大企業がこのオリンピックに投資した。例えばシーメンスが警備システムを入れたが、多くの汚職が発生した。これまでそのようなことはなかった。
ギリシャは世界で三番目に対GDP比で軍事支出の大きな国だ。武器類はドイツやフランス、アメリカから購入している。フランスやドイツの銀行がギリシャに金を貸して、それで武器を購入し、利益はフランスなどに流れている。これは不公正な債務だ。
これが、ギリシャで現在、不公正債務の監査が至る所で言われている理由だ。いまギリシャでは、エクアドルがとても有名になった。監査の方法をエクアドルから学んでいる。
しかし、なぜギリシャは監査をしないのか。人気のある社会党の国会議員が最近、党を離れた。彼女はスポーツのメダリストだが、債務監査委員会の提案文書を書いた。しかし、国会にそれを設置するのは非常に難しい。
政治家の間で汚職が広がっている。社会自由党(SLP)の議員には、シーメンスから多額の金が流れている。彼らは委員会の設置には反対している。
CADTM(第三世界債務帳消し委員会)はギリシャでは、その名称を変えないといけない。
これらの債務は、資本主義による抑圧だ。
その後、会場からの発言にうつって、ニジェール、パキスタン、セネガル、コートジボアールなどから報告などが行われました。最後に、各パネラーからまとめの発言が行われました。
ブラジル
ブラジルでは、1930年代に債務監査を行ったことがある。債務の60%を監査したが、その文書は残っていない。
債務に関する国際法廷を開く必要がある。ジュビリーサウスは以前、債務民衆法廷を開催したが、ハーグの国際裁判所に場所を移す必要がある。債務問題は、力関係によって左右される。
Eric Toussaint (CADTM Belgique)
債務返済を止めることは可能だ。エクアドルで実現した。ブラジルでは提案が行われた後の2008年、政府が債務の一部の返済をストップしている。
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